チアダンスとチアリーディングの違いとは?必要なスキルも解説

チアダンスとは?

チアダンスはオリンピック競技のチアリーディングから派生したダンスです。チアリーディングの本場のアメリカでは「ポンダンス」「ダンス」として知られています。もともとはアメリカの大学でフットボールチームを応援するために生まれたダンスで、日本でも学校の部活動やダンススクールなどでも人気です。近年では、日本人チームが世界大会でも優勝した実績があることから、メジャーなダンスとして注目されています。

チアダンスはアクロバティック技を多用するチアリーディングとは異なるので、未経験の人でも始められます。チアダンスを披露する時間は数分程度なので、非常に短い時間のなかでパフォーマンスを発揮することが求められています。また、チアダンスの基礎となるポンダンス、ジャズダンス、ヒップホップダンスを組み合わせながら、チームで披露します。チアダンスの「チア」は応援や元気づけるといった意味があるので、観客や選手を励ますことを目的としています。日本チアダンス協会でも「常に笑顔で人を応援し元気づける」ダンスとして定義しているので、ダンサー自身が楽しんで踊ることがポイントです。

チアリーディングとの違い

チアリーディングは2021年にオリンピックの公式種目として認定されたばかりのダンス競技です。アクロバティック技や一体感、表現力を競い合うことで点数がつけられる形式です。常に笑顔で難しい技を披露するので、相当な身体能力や精神力が求められます。チアリーディングは約100年以上前からアメリカで誕生したダンスなので、歴史が長く、リーダーシップや若々しさを象徴するものとして考えられてきました。現代では、世界中でチアリーディングが広がったことでオリンピックから正式なスポーツとして認められるようになっています。

チアリーディングはチアダンスとは異なり、非常に複雑でダンサー自身の精神力が強く求められています。アクロバティック技が多いため、怪我するリスクを背負いながら安全意識を持ちながら披露する必要があります。体力を消耗しやすいため、少しでも気を抜くとチーム全体のバランスが崩れてしまい、事故になりかねません。それほど細心の注意を払う余裕を持たないとチアリーディングのダンサーとして務めることは難しいでしょう。安心して自分の身を任せられるチーム内の信頼関係が必要不可欠です。

チアリーディングの目的は競技として優勝することと、スポーツ選手の応援している観客を盛り上げることです。チアダンスのようにポンポンを使わずに、わずか2分半で最大のパフォーマンスを披露するために、プロたちは日々の厳しい練習に取り組んでいます。チアリーディングで得られるものは身体能力だけでなく、苦楽をともにした仲間との縁です。かけがえのない経験や仲間が得られるメリットは大きいので、気になる人は早いうちにチアリーディングに参加することがおすすめです。チーム全体で同じ目標に向けて練習する経験は普通に過ごしているだけでは得られないでしょう。

チアダンスに必要なスキル

チアダンスに必要なスキルは「ポンダンス」「ジャズダンス」「ヒップホップダンス」の3つです。いずれも経験していれば、チアダンスでよりパフォーマンスを発揮できるので、身に付けていれば役に立ちます。それぞれ紹介していきます。

ポンダンス

ポンダンスは日本ではあまり聞きなれないですが、ポンポンを持ちながら腕を大きく動かすことで視覚的なパフォーマンスを行います。ポンポンの位置をそろえることで、特定の形にしたり、文字を作ることもあります。学校の運動会やイベントでも見たことがある人が多いので、なじみのあるダンスです。ポンダンスは時々、チアリーディングと似ている要素があるため、曖昧になりがちです。チアリーディングの一部に焦点を当てたダンスなので、アクロバティック技はほとんどありません。ポンダンスでもジャズダンスやヒップホップダンスの要素を取り入れていることから、幅広いスキルと表現を身に付ける必要があります。ダンス経験者であれば、幅を広げるために学んでもいいでしょう。

ジャズダンス

ジャズダンスはバレエの基礎としても多く取り入れられています。しなやかな動きにアクセントがあるので、チアダンスでもよく組み込まれています。ジャズダンスの基礎を学べば、アップテンポやスローテンポの曲に自由自在に合わせられるので、チアダンスでも役立ちます。ジャズダンスに特化したチアダンスのチームも存在することから、ジャズ部門を設けているダンス大会も多いようです。ジャズダンスはミュージカルやヒップホップダンスでも部分的に取り入れていることから、かなり身近なダンスの1つでもあります。形にとらわれない表現力を身に付けられるメリットがあります。

ヒップホップダンス

ヒップホップダンスはよく知られているストリートダンスの1つで、全身を使ったアクロバティック技を身に付けられます。チアダンスでも積極的にヒップホップダンスの要素を取り入れており、決まった形をとらないことで自由度が高くなります。また、躍動的なスタイルのダンスなので、観客を圧倒させるようなパフォーマンスで魅了できます。誰でも楽しめるダンスなので、正解がありません。ノリの良いテンポの曲に合わせて、ヒップホップダンス寄りのチアダンスを披露するチームも増えています。

チアダンスで得られるメリット

チームで切磋琢磨して目標達成するチアダンスで得られるメリットはかなり大きいものといえます。チアダンスで誰かを応援するためには、ダンサー自身が楽しむことが大切です。早いうちにチアダンスを学ぶことで得られるメリットにつて紹介します。

協調性が身に付く

チアダンスはチームで本番でパフォーマンスを披露するという目標を達成するため、チーム内の信頼関係を築くためにはコミュニケーションスキルが必要です。1人では成し遂げられないダンスなので、必然的に仲間たちとの協調性が身に付きます。協調性は社会に出てから人間関係を上手くするためには必要不可欠なスキルなので、早いうちに身に付けられるメリットはかなり大きいでしょう。周りと合わせなければ、完成度の低いパフォーマンスになりがちです。目標達成するためには仲間との衝突もありますが、より良いパフォーマンスを披露するためには避けては通れない過程です。それによってお互いをよく理解しあった一生の仲間を得られるので、経験以上に収穫は大きいといえます。

成功体験を積み上げられる

チアダンスはチームで1つのダンスなので、お互いにバラバラの時点から始まります。最初は一体感を出すのにかなり苦労することもありますが、難しい課題を乗り越えることで成功体験を積み上げられます。これはダンス以外にも必要なスキルで、1人でも違う方向を向いていれば、納得のいくパフォーマンスができないでしょう。思うようにいかなくて挫折や苦労も経験することもありますが、生きていくためには避けては通れないので、チアダンスを通して学べることはかなり大きいことです。学校や仕事だけでは得られない経験は自分自身に自信を持たせる成功体験として必ず役に立つので、ダンスは手段として学ぶといいでしょう。

身体能力が高まる

チアダンスではジャズダンスやヒップホップダンスなどの要素を取り入れているので、しっかり練習することで身体能力も高まります。ダンスでは全身の筋肉を使った動きや柔軟性を鍛えるストレッチを必ず行うので、必ずしも運動神経がいい人でないといけないわけではありません。ダンスを始めてから他のスポーツでも能力を発揮した人もいるので、誰でも始められるメリットがあります。また、姿勢も良くなるので、肩こりや腰痛に悩むことが少なくなります。身体能力を高めることで怪我をするリスクが軽減されることから、ダンスで得られるものは日常生活でも役立つでしょう。

まとめ

今回はチアダンスとチアリーディングについて解説しました。スポーツの応援やイベントでも披露されているチアダンスには相当な精神力と身体能力が必要であることがわりました。観客の応援を盛り上げ役としてダンサー自身も楽しむことで、完成度の高いパフォーマンスができるでしょう。また、チアダンスを通して得られる仲間や経験は一生ものになります。少しでも興味のある人はぜひチアダンスを学んでみましょう。

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