Kanji Matsumoto

JYDF2021インタビューvol.1/『ジャンルにとらわれない、一歩先の表現へ』

Japan Youth Dance Festival 2021 インタビュー企画がスタート!

絶賛エントリー期間中のJYDF2021ですが、運営スタッフや過去の受賞者、今回の出場者など様々な方にお話を伺い、ダンス、そしてJYDFの魅力を紐解きます。

 

記念すべきvol.1は、JYDF2021 運営委員会の期待のニューカマー、松本さんにダンスへの熱い思いを語っていただきました!

 

  

―――得意とするジャンルは?

 

実は、自分の中で”得意ジャンル”はつくりたくないと思っています。「これが得意です!」と断言することを敢えて避けているというか。元々はロックダンスから始めたんですが、そこからWaack・House・Jazz・・・様々なジャンルに挑戦しました。このスタンスを貫いていると、周りの友人からも「ジャンルなんなん?」「結局何がしたいの?」と聞かれることもあります。でも、私にとってはどんなジャンルであっても”ダンス”なんです。「ジャンルには拘らない、自分は”ダンス”を踊ってるんだ」ということを、常に胸を張って言葉にしています。

 

ダンスをしていく中で、指導者のジャンルにどうしても引っ張られてしまうことは少なくないと思っていて。その中で”ジャンルにとらわれないこと”を常に意識して、自分の色を自由に表現することはとても大切だと思っています。自分の表現は自分だけのもの。自信を持って発揮していいんです!

 

 

 

―――JYDFでは、様々なジャンルのダンスが披露されます。全く異なるジャンルの相手と競いあうことってやっぱり難しいですよね?

 

そうですね。でも、僕が経験したコンテストはほとんどその環境でした。ジャンルに縛りのある大会にはほとんど出なかった。さっきの話にも通じますが、ジャンルにとらわれてどことなく”やらされてる感”のあるチームは必然的に勝ち上がっていないような気がしますね。どんな大会でも、自分の強みを最大限に表現できることが勝利へのポイントのように思います。

 

 

―――今回のテーマは”魂でほえろ”。松本さんが出場者としてエントリーするとしたら、インスピレーションを得るためにまずは何をしますか?

 

まずは・・・曲探しからですかね。踊る曲を選ぶとき、絶対にPV(プロモーションビデオ)をみるようにしています。アーティストの様子を観察したり・・・ダンスのテーマと選曲が結びついているか?というのは本当に大切なので。”歌うように踊る”みたいなイメージで、曲からインスピレーションを得ることが多いかもしれないですね。

 

 

―――出場者に与えられた時間は数分間。限られた時間の中で、印象に残るパフォーマンスとはどんなものでしょうか?

 

まずは、個性をしっかりと出せているかどうかですよね。グループでのパフォーマンスでも、僕は一人一人に必ず役割を与えます。例えば10名構成のパフォーマンスでも”このポジションにこの人がいる意味があるか?”ということを意識する。人が入れ替わっても成り立つようなパフォーマンスは避けたいです。

 

もうひとつは、”波”の意識です。穏やかな流れのあとに、インパクトある瞬間をつくる。突然流れを変えて雰囲気を一変させたり、その抑揚を大切にしています。”見せ場”のポイントも大事なんですけど、その”見せ場”のまでの流れをむしろ意識する、みたいな感じで。流れを汲んで、どこを一番に魅せたいかがしっかり考えられているパフォーマンスにはやっぱり惹かれるなと感じます。

 

 

―――グループの部の振り付けも担当されているかと思います。振り付けをする上での、松本さんのこだわりを教えてください。

 

まずは舞台全体を使えているか。僕は袖までが舞台だと思っているので、例え舞台でもオンラインでも、空間の使い方は細部までこだわりたいですね。左右に拡がることができていても、前後・高さまで拡げることができていなければパフォーマンスに迫力はでません。あとは人数のコントロールも意識しています。常に一定の人数ばかりが踊っていないようにする、だとか。

 

 

―――若者がダンスを通して世界に発信できる時代へ。JYDFというイベントに今後の期待があれば教えてください。

 

もっと世界に発信できるイベントになればいいなと思います。そしてそれには、コンテストとしてのレベルを高めていかなければいけない、という使命感もあります。JYDFに出場するダンサーお互いが切磋琢磨し合って、どんどん高みを目指していければ。自分が指導するグループを優勝させてあげたいという思いはもちろんですが、大会としてのレベルを底上げしたいという思いは変わらずずっとあります。

 

 

―――JYDF2021出場者の皆さんに向けて、最後にひとこと!

 

いくら上手でも気持ちが入っていないと、それはダンスではなくて動きをなぞってるだけ。出場者の皆さんには、”気持ちから踊れてるか?”を常に自問自答してほしいなと思います。

 

コロナの影響で本当に多くのダンスイベントが中止になっていて、ダンサー達の居場所がどんどん減っていっている。去年のJYDFでも急遽オンラインになったことで、「舞台でやりたかった」という声を本当にたくさん聞きました。だからこそ、舞台に立てることがどれだけ素晴らしいことか、それを多く人が気付けたのかなと思います。

 

JYDF2021のステージが本当に楽しみです。2分半で踊ったものが全てではないので、皆さんには是非本番までの過程を楽しんでほしいです。日々の練習ひとつひとつを大切に、最後まで頑張ってください!

 

 

>> ジャンル不問。自由曲。エントリー費無料 <<

▼JYDF2021【ソロ部門】 エントリー募集中!

https://entry.danfes.jp/

※グループ部門は主催団体であるYouth Theatre Japanからのエントリーのみとなります。

松本莞司(まつもと・かんじ)
高校からダンス部に所属し、ダンスを始める。大学に進学してからもダンスサークルに所属し、外部の大会やコンテストなど意欲的に参加。”自分が踊ること”に熱中し、次第に高校のダンス部などで外部コーチをするようになり、”作品をつくること・振り付けをすること”の魅力を感じるように。
ダンサーとしては、大学在籍時にストリートダンスプロモーションカンパニー『ADHIP』が主催しているダンスコンテスト、『TRUE SKOOL』で2位を獲得。その後振り付け師としてのキャリア形成を目指し、ストリートダンスの大人数による振付作品のコンテスト『Legend Tokyo』への出展(=『日本ダンス大会』での優勝)を新たな目標として掲げる。3年間『日本ダンス大会』への挑戦を繰り返し、大学4回生のラストチャンスにて見事優勝を果たした。

  

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